そばとネギ
福島の山々に隠れているところにある町は、昔は旅行者にとっては江戸から東北方面へ上がっていくときの宿泊所だったんだ。
大内宿の大通りに足を踏み入れるとそこには当時の日本のような雰囲気があるんだけど、藁ぶき屋根の伝統的家々を通り過ぎていくと道の端からは蒸気がきらきらと出ていて、電気ケーブルや鉄道の電線は無く、それは日本の他の多くの町では見られない光景だよね。
もし当時に戻って藁葺屋根の景色を拝めて、宿屋が町を訪れる動機に十分でないなら、その時はあなたを引き寄せる非常に変わった料理の出番だろうね。
大内宿でそばを頼むと、長ネギが麺を食べるために入ったそばが出てくるんだ。この長ネギを食べれる食器と思うといいね。
あったかい麺を食べれば食べるほど食器も食べちゃうわけだから、どんどん短くなってくんだもんね。
つまりは、ネギは単なる装飾品じゃないんだ。辛くてピリッとしたネギの味はあったかいそばとともに口一杯に新たな味を引き起こしてくれて、きっと大内宿を出るころには同じように食べれる食器が活躍できる料理を考えているかもね。
店名: 松本屋