東北地方に数多くある伝統工芸品。
その一つに「玉虫塗」があります。
ただ、「玉虫塗」と言われても、あまり馴染みのない方も多いはず。
今回はそんな「玉虫塗」を探るため、「東北工芸製作所」を取材してきました!
「東北工芸製作所」は上杉で直営店を営む仙台の玉虫塗の総本舗です。
製品は食器や飲用グラス、御盆や筆記用具に至るまで様々。
艶(あで)やかな色のグラデーションが美しく、思わずうっとりと眺めてしまいますが、そもそも玉虫塗とはどのような伝統工芸品なのでしょう。
1,仙台生まれの伝統工芸品
玉虫塗は昭和初期、仙台発祥の漆工芸品です。光の加減で色合いが微妙に変わる、その豊かで艶やかな色調が虫のタマムシの羽根に似ていることから「玉虫塗」と名付けられました。
2,工芸品でありながらモダンなつくり
玉虫塗は通常の漆器と異なり、「銀粉」という粉を振りまいた上に、「染料」を塗るという独特の手法が用いられています。そのため漆器特有の深みや重みというよりは、現代人の感覚にも合う鮮やかさや優美な明るさが出せるのです!
3,あくなきモノづくりへの追求
現在、ハイキュー、ジョジョの奇妙な冒険(ともに集英社)など、数々のアニメや漫画で玉虫塗が取り上げられ、世界的にも注目されるようになりました。
また、より海外向けに、クールジャパンを前面に押し出したシックな色調の”Touch Classic”シリーズなど新たな試みも行われています。
実は、英語の“japan”は「漆器」という意味をもつことからも、漆は日本を代表する伝統工芸品だといえますね!
玉虫塗は比較的最近生まれたものですが、昔ながらの知恵と現代の発想が融合した独特の色彩が特徴の工芸品です。伝統的な漆器文化を守りつつ、さらに進化を遂げる、仙台が誇る漆工芸品です。ぜひ一度、お手にとってご覧ください。
玉虫塗、また今回訪問した東北工芸の詳細につきましては以下のURLでご確認ください。
東宝工芸HP
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