「みちのく潮風トレイル 名取トレイルセンター」を取材してきました

みちのく潮風トレイル 名取トレイルセンターをご取材させていただきました。

トレイルとは…?

森林や原野など、自然の中の歩くための道のことです。
歩くスピードというのは人間の五感が最も働きやすい速度で、トレイルを歩くことによって、風の心地よさ、鳥のさえずりなど、いつもの生活では感じることのない「自然の声」を拾うことができるでしょう。
すでに欧米では総距離3000kmを超えるロングトレイルが整備されており、世界中からロングトレイルをこよなく愛するハイカーが集まって来るほど人気の「文化」となっています。
本記事では、車の旅ではなかなか気づかない「バックパックを背負って、トレイルを歩く旅」だからこそ感じられるその土地の魅力、そして「みちのく潮風トレイル名取トレイルセンター」についてお伝えして参ります。

みちのく潮風トレイル

2019年6月に全線開通した、青森県八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦までの東北太平洋沿岸をつなぐ1000kmを超えるロングトレイル。環境省をはじめ、関係自治体、民間団体、地域住民の協働によりルートが設定され、歩くことを通して「自然との共生・環境問題」への意識啓発、そして「東日本大震災」の継承を目指しているナショナルトレイルです。
みちのく潮風トレイルのルートは、既存の道をつないでできているため舗装路、砂浜、山道、芝生など、道のバリエーションの多さが特徴の一つです。最大の魅力は、東北太平洋沿岸ならではのダイナミックな海・山・里などの美しい景観です。トレイルを歩きながら採れたての海の幸を味わったり、地域の人と交流をしたりしてその土地ならではの暮らしや文化に触れることができます。
また、東日本大震災発災から10年が経とうとしている今も津波の痕跡が残る土地がルート上に存在し、自然の脅威を目にすることで、自然が私たちにもたらす豊かさ・美しさと厳しさの両面を実際に体感することができます。
▲センター内に設置されているこのモニターでトレイル風景の紹介動画を見ることができます。

みちのく潮風トレイル 名取トレイルセンター

宮城県名取市閖上地区にある、名取トレイルセンター。東日本大震災で甚大な被害を受けた閖上地区にオープンしたこの施設は、みちのく潮風トレイルコース内に全6箇所ある案内施設の一つであり、またみちのく潮風トレイル全線の統括本部でもあります。
今回、筆者が実際にトレイルセンタースタッフの方のご案内のもと名取トレイルセンターを満喫してきました!

ロングトレイルの楽しみは、長い道のりをどう歩くか計画を立てるところからスタートします。名取トレイルセンターでは、みちのく潮風トレイルを歩く上で必要な情報や、「ロングトレイル」と「歩く文化」を発信する役割を担っています。

また談話室・ラウンジには、巨大なみちのく潮風トレイル全線マップが設置されており、みちのく潮風トレイルのルートや注目スポットがひと目で分かるようになっています。この大型マップも大迫力で存在感が抜群だったのですが、更に圧巻だったのは、みちのく潮風トレイルのルートが通る、4県28市町村、サテライト施設等の観光パンフレットが並んでいるコーナーでした。その数の多さに圧倒され、どの地域のパンフレットもキャッチーで、全種類収集したくなってしまいました。

復興と震災の記憶、自然環境の継承

トレイルを歩くことで見える美しい景色との出会いがたくさんあるでしょう。その中には、東日本大震災の被災地域としてまだまだ復興の道半ばの地域も当然あります。風光明媚な風景ばかりではなく、嵩上げ途中の土地、住民が移転したあとの閑散としてしまった海岸沿い…様々な景色も目の当たりにします。

おわりに

地元の方々との出会いもこのトレイルの大きな魅力の一つ。住民の方がお家に招いてくれて、一緒にお茶を飲みながら震災時の話を聞いたハイカーさんもいらっしゃったそうです。その他にも震災時にボランティア用に建てられた建物が今はハイカーが泊まれるように整備された場所も…!トレイルを歩くことでそこに確かに存在する「ライフ(=命・生活・人生)」を感じることができるでしょう。
名取トレイルセンターではトレイルを完歩したハイカーが道中での出来事を報告しに来てくださることがあるそうです。ハイカーたちは地元の方の温かさに触れ、その「人」に会いに来るためにトレイルを、そして東北を再度訪れたいとおっしゃてくださる方も多いそう。トレイルを歩くことで聞いた話・見たものすべてが震災・記憶の継承につながっていくと考え、東北太平洋沿岸に足を運んでくださる、そしてトレイルを歩いてくださる方が増えていくことを願っているとスタッフの方はお話してくださいました。
皆さんもぜひみちのくの自然の美しさ、そしてそこに咲く、たくさんの笑顔に会いに来てください。

—Information—
住所:〒981-1213 宮城県名取市閖上5丁目300番地31街区1画地
アクセス:バス:名取駅から20分(閖上線:終点「名取トレイルセンター」下車)、美田園駅から15分(東部閖上循環線:「震災メモリアル公園」下車)
車:名取ICから約5分、仙台空港から約20分
開館時間:4月〜11月 / 9:00~17:00 12月〜3月 / 9:00~16:00
休館日:毎週火曜日・12月29日~1月3日
電話:022-398-6181
入館料:無料

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